小泉内閣メールマガジン 第153号 ========================== 2004/09/02
[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● 備えあれば
小泉純一郎です。
9月1日は、防災の日。日本各地の学校や職場などで避難訓練が行なわれ
たと思います。政府は、全閣僚が参加して、東海地震が発生したとの想定で
防災訓練を行ないました。私は、つづいて横浜臨海部、そして富士山麓の御
殿場にヘリで飛んで、現地の訓練に参加しました。
今週初めに台風16号が、九州、四国、中国地方を中心に大きな爪あとを
残していったばかりです。集中豪雨や台風での教訓の一つは、どうやって高
齢者の避難を助け、安全を守るかということです。地域が一体となって助け
合いながら、災害に対処していくことが大切です。
「災害は忘れた頃にやってくる」とよく言いますが、「備えあれば憂いな
し」とも言います。日頃から一人ひとりが防災意識を持って臨むことが必要
です。
災害は起こらないにこしたことはありませんが、万一起こっても被害を最
小限にくいとめられるよう、災害に強い国づくりを進めたいと思います。
小泉内閣の構造改革の本丸「郵政事業の民営化」については、9月上旬に
基本方針をまとめるために、経済財政諮問会議で精力的に議論しています。
行政改革、財政改革は、どんどん進めるべきだと賛成論ばかりですが、い
ざ具体的な改革の各論になると反対論が出てくるものです。郵政民営化は特
にそうです。いよいよ各論に入り、反対の声も大きくなると思いますが、既
定方針どおり必ず改革を進めます。
昨日の夕方、アテネオリンピックで大活躍した日本選手団の皆さんに官邸
に来ていただき、選手たちの活躍をねぎらいました。
皆さん、テレビで見たアテネでの重圧と緊張の中で頑張っていた姿とはま
た違った、充実した、そしてとてもさわやかな表情でした。
選手諸君の活躍には何度も感動しました。何度も涙しました。めぐまれた
才能に甘えることなく、常人にはできないような厳しい練習を続けてきた選
手諸君の姿には、私だけでなく多くの国民が感動したと思います。
選手の皆さんの活躍を見て、オリンピックに出たいと思った若者も多いと
思います。選手の活躍に少しでも報いることができるようにと、オリンピッ
クをめざす人たちが努力だけでなく科学的なトレーニングをすることができ
るよう、ナショナルトレーニングセンターを前倒しして北京オリンピックに
間にあうように建設することを、文部科学大臣に指示しました。
メダルをとった人もとれなかった人も、それぞれ次の目標があると思いま
す。今回のアテネの経験をいかして、自らの才能を発揮できるよう、これか
らも頑張ってほしいと思います。
今日は、北海道に渡り、船から納沙布岬と北方領土の歯舞群島貝殻島の間
を抜けて国後島まで視察します。
北方領土は日本固有の領土です。いつかこの目で北方領土を視察したいと
考えていました。北方領土が単に北海道の方々、元島民の方々、そしてその
お子さんやお孫さんだけの問題ではなく、日本全体の問題だという認識を国
民の皆さんに深めてもらうことが必要だと思います。北方領土問題の解決な
くして日露の平和条約締結はありません。
北方領土の問題の解決は、日本にとってもロシアにとっても利益となるも
のです。この考えに立って解決に向けて努力してまいります。
(以下、閣僚のトークは略)