軍事演習場は「環境の敵」 1997/2/14

習場の風景はよく似ている。かつて6年住んだ札幌近郊の広島町(現・北広島市)には、自衛隊北海道大演習場がある。毎年秋、数日だけ住民に山菜採りのための立ち入りが許可される。私も一度だけ息子と入った。戦車のキャタピラはミキサーのように土を細かく砕くため、土埃がすごい。赤茶けた、荒涼とした雰囲気だ。昨年まで 6年住んだ東広島市。広島大キャンパスの近くに、原演習場がある。迫撃砲の音が講義中でもかすかに聞こえる。松茸採りの季節に演習場に入った。荒涼とした雰囲気は同じだった。91年に行った東独の旧ソ連軍演習場はもっとひどかった。朽ちた装甲車も転がっていた。軍事演習は自然を荒廃させる。国連事務総長報告は、軍隊の活動そのものが環境破壊を引き起こすと述べている→参考資料

  2月10日16時19分共同通信 (http://www.kyodo.co.jp) は、ワシントン・タイムズの特ダネを速報。沖縄県鳥島に、米海兵隊機が劣化ウラン弾(25ミリ機関砲弾) 1520発を「誤射」したという。島全体が演習場。ヘリからの映像をみると、あの色とあの荒れた風景は同じだ。琉球新報のサイトからは県民の怒りが伝わる (http://www.rik.co.jp/shimpo/) 。事実を隠しつづけた日米政府にも腹が立つ。だが、県道104号線越え砲撃演習を、本土各地の演習場に分散させて実施しようという試みは着実に進行している。軍事演習場の全廃が必要である。

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