プロローグ――「戦争を知らない子供たち」の世代から
一 一貫した反軍精神
1 幼年期から中学まで
2 旧制高校時代――「教練服反対事件」
3 京大時代――「特高」に睨まれる
4 就職、そして召集令状
二 軍隊の内務班生活――人間改造への抵抗
1 軍隊社会へ
2 均質的人間の製造工場
3 「私的制裁」と「いじめ」の構造
三 「満州」へ――経理部将校となる
1 虎林の夜戦貨物廠警備隊へ
2 経理部幹部候補生になる
3 経理部将校としての「順法闘争」
4 フィリピンへの動員下令
四 「ルソン決戦」への道程
1 バシー海峡をこえて
2 ルソン島上陸、ポソロビオに駐屯
3 「レイテ決戦」の結末
4 米軍ルソン島上陸前の状況
五 米軍リンガエン湾に上陸
1 日本軍の守備
2 ポソロビオ爆撃
3 米軍上陸
六 退却行はじまる
1 旭兵団方面の戦闘激化
2 陣地撤収、ナギリアン道イリサンへ
3 イリサンに米軍迫る
4 「死守命令」と敵中置き去り
七 「人間廃業」の戦場
1 国民はルソン戦の真実を知らなかった
2 バギオ陥落、トリニダット脱出
3 「戦陣訓」の果たした役割
4 ボントック街道敗走
5 飢餓の戦場
6 最後の「死守命令」
7 高柳一等兵の死
八 日本軍隊の崩壊――降伏
1 師団経理部転属の謎
2 敗戦・武装解除――「シビリアン!」
3 ボントック道死の行進
4 「天皇の下士官」山下奉文大将
九 捕虜収容所における「憲法論争」
1 捕虜収容所の生活
2 赤裸々な人間からの出発
3 「食うための闘争」
4 軍人精神の崩壊と「本音」の突出
5 捕虜収容所における「憲法論争」
6 戦犯追及と山下大将死刑判決
7 復員、日本国憲法草案に涙する
エピローグ――平和憲法に生きて
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