戦 争 と
た た か う

憲法学者・久田栄正のルソン戦体験

 

 水島朝穂

岩波書店、2013年

表紙

  

 プロローグ――「戦争を知らない子供たち」の世代から

 一 一貫した反軍精神
  1 幼年期から中学まで
  2 旧制高校時代――「教練服反対事件」
  3 京大時代――「特高」に睨まれる
  4 就職、そして召集令状

 二 軍隊の内務班生活――人間改造への抵抗
  1 軍隊社会へ
  2 均質的人間の製造工場
  3 「私的制裁」と「いじめ」の構造

 三 「満州」へ――経理部将校となる
  1 虎林の夜戦貨物廠警備隊へ
  2 経理部幹部候補生になる
  3 経理部将校としての「順法闘争」
  4 フィリピンへの動員下令

 四 「ルソン決戦」への道程
  1 バシー海峡をこえて
  2 ルソン島上陸、ポソロビオに駐屯
  3 「レイテ決戦」の結末
  4 米軍ルソン島上陸前の状況

 五 米軍リンガエン湾に上陸
  1 日本軍の守備
  2 ポソロビオ爆撃
  3 米軍上陸

 六 退却行はじまる
  1 旭兵団方面の戦闘激化
  2 陣地撤収、ナギリアン道イリサンへ
  3 イリサンに米軍迫る
  4 「死守命令」と敵中置き去り

 七 「人間廃業」の戦場
  1 国民はルソン戦の真実を知らなかった
  2 バギオ陥落、トリニダット脱出
  3 「戦陣訓」の果たした役割
  4 ボントック街道敗走
  5 飢餓の戦場
  6 最後の「死守命令」
  7 高柳一等兵の死

 八 日本軍隊の崩壊――降伏
  1 師団経理部転属の謎
  2 敗戦・武装解除――「シビリアン!」
  3 ボントック道死の行進
  4 「天皇の下士官」山下奉文大将

 九 捕虜収容所における「憲法論争」
  1 捕虜収容所の生活
  2 赤裸々な人間からの出発
  3 「食うための闘争」
  4 軍人精神の崩壊と「本音」の突出
  5 捕虜収容所における「憲法論争」
  6 戦犯追及と山下大将死刑判決
  7 復員、日本国憲法草案に涙する

 エピローグ――平和憲法に生きて


  ・岩波書店による紹介ページ

  ・旧版『戦争とたたかう』への書評

  ・「ニッポンの論客・水島朝穂」

  ・松浦勉「書評」『わだつみのこえ』139号(PDFファイル)

  ・直言「久田栄正教授没後10年」

  ・直言「菅原文太さんのこと――久田栄正没後25年に」

 

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